マカオ行きのチケットを買って、出航までの間に昼ごはん。ビーフシチュー麺という名前の肉入りうどん。そう、香港でラーメンのつもりで注文したものはほぼうどんだった。

乗船、そして出航。

甲板とか上の階にあがれるとか、そういう船ではなく。窓から見た風景は天気が良いのに随分煙っていた。水蒸気?ホコリ?船酔いもなく、マカオへ到着。

地図を見て、短い時間での散歩ルートを決めた。さっそく、タクシーで聖ポール天主堂へ。

マカオで、ほんの数時間。見どころ全部は回れるはず無い。

どこへ立てば満足なのか。自分とマカオをつなぐもの。遠藤周作の小説『銃と十字架』の巻頭に白黒写真で登場する聖ポーロ学院址に立つ。

徳川家康のキリシタン禁制、鎖国の時代、日本で神学校を出た男がマカオのキリスト教地区に落ち延び、インド、エルサレムを経てローマまで旅をしたという。

バチカンで認められ司祭になったのがペトロ・カスイ・岐部、33歳のとき。アフリカ、インド、タイ、シンガポールを経由し弾圧に喘ぐ信徒の為に日本へ戻る。

私が今まで行ったことのあるあの国あの街へ、戦国武将が国盗りをしてた頃に、国の援助も無く旅した人がいた事実を噛み締めつつ。

史実を物語りで綴った遠藤周作も、この風景を見たのだろうか。

マカオ観光。見て回る場所は、セナド広場周辺の縦ライン。聖ポール天主堂からは歩きやすい下り坂。仲店通りも華やか。

ここで、同僚Tが!いきなりナンパをはじめた!しかも慣れてる。

…と思ったら、話してる相手は女性社員だった。関西営業所の人たちと続々遭遇。さすが、社員旅行だ。