TRAVEL

7/8 チベット・中国(成都)

五日目。ラサ歩き回り。

ラサ最大の寺院、ジョカン。

五体投地をする人々。辛い行程を自らにかせるお参り。その行動によりおカネが儲かるとか他人よりも幸運が舞い込むとか、そういう事があるわけじゃない。災害にも遭えば、風邪もひくだろう。

願い、祈り、捧げる者の本質は、御利益などではない。捧げたい心があって、その拠り所がある事の幸福を見る。雲の上の崇高なる寺。

マニ車を回しながら寺院の周りを歩く人々。

巡礼でない観光客の私も「せっかくここまで来れた」のだからその人たちと同じく歩く。そして、ご利益はないがご褒美はある。必ず、心に。

手塚治虫の「どろろ」という漫画がある。義手義眼、継ぎ接ぎだらけの素浪人が旅をして、自分の体を奪った妖怪と闘い、生身の部品を取り戻してゆく話しだ。

私は、ものすごく欠落した人間だが、世界のあちこちへ行ってるうちに、やっと人並みに物事が見え、自分の手で掴み、捨てられるようになった。まるで違う民族や見た事もない大自然に触れる度に、生身の感情や判断、人間本来の部品を取り戻す。百鬼丸の様に。

そういう徳を得る旅に、今回も打ちのめされて候。

タシレストラン2回目。二人であれこれ頼んだメニューはとてもおいしかった。バター茶はバター灯の匂いと重なって、ちょっとキツかったが。タシのネコを撮ったが、フラッシュが無いので真っ暗。

思えば、ゆっくりペースなら酸素補給もせず、ずいぶん歩けている。「あと、どこを回ろうか」なんて考える余裕もある。

シルエットのかっこいいチベットのスカートを購入。

スリ騒動以降の興奮状態で、高山病の症状は好転した。まったく、災いとはなんだ、幸いとはなんだ。よく分からないが、健康な状態が一番大切だ。

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